素話〜すばなし〜

 素話ってご存知ですか?道具も何もいらない素朴なお話のことです。語り手は本を読むのではなく、お話をいったん自分のものにして、その人の声とことばで語ることが大切とされています。
 3学期に入り、素話を始めました。毎日自分で絵本を読む時間があり、先生にも必ず1冊は絵本や紙芝居を読んでもらっている子どもたちは、お話が大好き。知らず知らずのうちに、イメージする力、集中する力が、感じる力が育っています。もう絵などの視覚に頼らなくても、お話の世界を楽しむことができているのです。
 そんなことから素話を3学期の保育に取り入れています。みんな、目をきらきらさせて、おかしい場面では大爆笑、怖そうな場面では眉を寄せてとリアクションもすばらしい!
 “お話をいったん自分のものにして、その人のことばで語る”となると責任重大な気もしますが、この方がわかりやすいかな?などと考えながら楽しくやらせていただいています。まだ初めて1週間ほどなので、笑い話や面白い話が中心ですが、だんだんと不思議な話や考えさせられる話も取り入れていきたいなと思っています。
 「幼稚園からの帰り道、手をつなぎながら今日の素話を子どもが教えてくれます。二人で大笑いしながらの帰り道です。」と連絡帳に書いて下さった方がいます。なんてあたたかな情景なのでしょう。映画のワンシーンのように自然に映像がうかんできて、幸せな気持ちになりました。