クリスマスって・・・。

 私たちの聖愛幼稚園は若松諸聖徒教会の附属幼稚園です。キリスト教の精神を保育の基本においているこの幼稚園では、クリスマスに対する思いもちょっと特別なものなのです。
 12月に入り、街はクリスマスカラーの赤と緑にあふれ、サンタにトナカイ、ベルに靴下と数々の胸躍るモチーフが飾られます。幼稚園でももちろん、お部屋の中をそれらのもので飾りつけをします。でも、この時期、子どもたちと繰り返し思いをはせるのは、“クリスマスってなんだろう”ということ。 

なぜお祝いをするのかな?なぜおめでとうなのかな?なぜ嬉しいのかな?

私たちは日々子どもたちに問いかけ、共に考え、クリスマスについての絵本を読んだり、園長先生、主教さまのお話を聴いたりしながら考えます。
 
 はじめは「サンタさんからプレゼントがもらえるからだよ!」「ケーキが食べられるもん!」などと答えていた子どもたちですが、次第に「イエスさまが困っている人を助けるために生まれてくれたからだね」と言い出します。そして〜やさしくてきれいなお心のイエスさまが喜ぶように、自分たちも今までよりもっとやさしくてきれいな心になってクリスマスを迎えよう〜という心持ちになるようです。

 そして、そのための準備をします。自分たちで献金箱をつくって、そんな心になれたとき(お手伝いをした、兄弟におもちゃをかした、泣いている子にやさしくしたなどなど)お家の方と相談して、いくらかのお金を献金箱にいれます。そのお金を困っている人に使ってもらうために。そして、みんなでお祝いするためのクリスマス会で発表するため、合奏やダンスを覚え、イエスさまのお誕生を劇にした聖劇を練習します。

12月13日(土)にクリスマス会はみんなの笑顔につつまれながら無事に終えることができました。一生懸命な子どもたちの発表は本当にすばらしかったと思います。聖劇では、大勢のお客さまの前で、どきどきしながらも、立派に台詞を言い、役になりきって動きました。20日(土)の福島テレビでその様子が少し放映されましたので、ご覧になられた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 クリスマスってなんだろう・・・。今は完全に理解していなくても、子どもたちが心で感じてくれたことは今後の長い人生において、きっと丈夫な根っことなってくれるだろうと思っています。

 などと書きながら・・・。最近のなんとか詐欺やら、なんとか事件やらですっかり疑い深くなり、年のせいなのか素直に人の言葉に耳を傾けられなくなってきたような気がするこのすさんだ心・・。子どもたちの純粋さに感動しつつ、自分もそうなりたいと、強く思うのです。(純粋になりたいと思うあたりがもう純粋ではないのか・・。)

 幼稚園は冬休みに入りました。お預かり保育があるので、全く子どもたちに会えないわけではないけれど、やっぱり子どもの声が少ない幼稚園はさびしいです。よおっし!3学期、またみんなでうんと楽しいことしよう!!準備だ!準備だ!

  本年もみなさまには大変お世話になりました。
  来年もどうぞよろしくお願いいたします。