ともだちみんなで ニコニコ おとまりかい

 年少児から年長児までが共に活動するこの幼稚園では、小さい子は「大きくなったらあんなことができるんだ」と大きくなることに憧れを持って育ちます。年長のはとぐみさんにしかできない一大イベント!それが“お泊まり保育”なのです。毎回決めるお泊まり会の名前。今年は「ともだちみんなで ニコニコ おとまりかい」。みんなで旗もつくりました。
 
 このお泊まり保育はオーダーメード。その年のはとぐみさんが何をしたいか、何を食べたいか、どこに行きたいかによってみんなで話し合いながら決めていきます。今年は「何かつくりたい」「温泉にいきたい」「森にいきたい」といったキーワードを中心に組み立てられました。

 だが、しかし。決まっていることだけでは面白くない。毎年、お泊り保育には新しいお友だちが大きく関わってくるのです。今年の新しいお友だちは『もくもっくん』。雪だるまみたいな形の生き物です。このもくもっくんから、お泊りの何日か前に手紙がきました。〜お泊り会のとき、いっしょにゲームをしてあそぼう!〜(ここだけの話し、もちろん、先生たちが考え、仕掛けています)

 当日は要所要所に、もくもっくんが内緒で置いていく手紙をみつけ、ゲームをしたり、ダンスをしたり。子どもたちは、わくわくドキドキで、「いつの間に置いていったのかなあ。」とちょっと怖がる子も。でも、友だちと団結して問題を解決していく姿は、さすがはとぐみさん、とっても頼もしかったですよ。お泊まり会の名前どおり、みんながニコニコの楽しい一泊二日でした。

 お家の方と離れてのお泊りはほとんどの子が始めてでした。ということは、お家の方も同様に始めての体験という方が多かったのでは。きっと、お子さん以上に淋しくお感じになる夜だったのではないでしょうか。このお泊り会に向けて、お子さんを励まし、勇気付けてくださったこと感謝、感謝です。きっと子どもたちは、一回り自分に自信を持ち、成長したことと思います。そして帰宅し、お泊り保育の出来事を話すとき、お家の方が目を細めて誇らしげに自分をみつめてくれていることで、自分自身をかけがえのない存在だと実感していることと思います。

 二学期になり、今度は私たち教師が、夏休みの話しを子どもたちから聞けることを心から楽しみにしています。どうぞ、みなさん、元気で、楽しい夏休みになりますように。日々、お祈りしております。